釈尊降誕会~花いっぱいの花まつり~
昨夜の大雨が嘘のように晴れ渡り、雨に洗われた新緑がまぶしい中、旧暦4月8日に近い月遅れの本日、『花まつり~釈尊降誕会』の法要を厳修しました。昨年に引き続き、お参りされる方々にはお庭や野に咲くお花を持ってきていただきました。皆様の真心のこもった花々で、御宝前にはあっという間にルンビニー園さながらのお花畑が!
皆様、ありがとうございました。
本住寺の誕生仏は、旧本堂解体の折、壁や柱が傾いたせいで長年開かずの扉となっていた御宝前右脇の下の収納部分から、住職が発掘したものです。埃と泥に埋まった状態で何十年も忘れ去られていたお釈迦様ですが、こうして皆様と共に真心のお花・お香・甘茶を献じることが出来るようになったのですから、こんなに幸せなことはありません。法要ではお参りされた方みんなでお経をあげ、順番で灌仏(甘茶をかける)と焼香をしました。そして、唱題会に参加している方は慣れた様子で、それ以外の方も見よう見まねでうちわ太鼓を打ち鳴らしながらの唱題をしました。法要の後には甘茶とお菓子をいただきながら、住職を交えての談笑で楽しいひとときを過ごしました。
誕生仏に甘茶をそそぐのは、お釈迦様がルンビニー園でお生まれになったとき、八大龍王が甘露の雨をもって灌仏したことになぞらえています。この甘茶、現在のような甘茶になったのは江戸時代からで、平安時代には五色の香水が、また鎌倉時代には桃・李・松・栢・柳の五木を煎じて香湯を作り用いていたそうです。