梵鐘再鋳までのあゆみ
先の大戦で金属供出して以来、梵鐘がないまま半鐘を釣っていた鐘楼に、本堂が新しくなると、「あとは釣鐘があれば…」とのお声を聞くようになりました。
総代世話人会 平成24年(2012)8月5日
本堂再建の浄財のご寄付の残りで、釣れるものなら進めようという話になりました。この鐘楼は大正時代に再建されたもので、梵鐘がないまま長年風雨にさらされ、傾いているようにも見えるので本当に吊れるのか不安でした。一度、傾いている側の土台と落ちた鬼瓦の修理などはしましたが、さらに調査と鐘楼の建つ石垣の補強工事を中本屋工務店に依頼した結果、四隅の土台を補強して歪みを直し、850キロの重量をぶら下げても十分に耐えられる強度があると判明しました。
梵鐘の発注 平成24年(2012)12月21日
岸佛光堂に見積を依頼、京都『梵鐘の岩澤』社長が現地確認に来られ、鐘楼の大きさ等から、2尺6寸、150貫(約560キロ)の釣鐘が妥当であると判明、箭田の法華寺とは異なる国宝宇治平等院型を発注しました。
施主は本住寺檀信徒一同で、梵鐘や記念碑に子々孫々まで残るお名前を刻むことができる特別志納者も、もう二度とないであろうこの機会に是非にと募集しました。
施主は本住寺檀信徒一同で、梵鐘や記念碑に子々孫々まで残るお名前を刻むことができる特別志納者も、もう二度とないであろうこの機会に是非にと募集しました。
火入れ式 平成25年(2013)7月3日
京都市右京区太秦唐渡にある岩澤さんの工場で、午後2時から「火入れ式」を執行しました。岩澤社長にご説明いただきながら実物の鋳型を見て、上下に分かれた鋳型が職人さんの手で寸分の狂いもなくしっかりと固定されます。そしてお経の最中、それぞれに書いてもらった銅板塔婆30枚も1106度まで熱せられた銅の中に溶かし込まれ、参加者並びに皆さま方の清らかな願いは鐘の音色と共にいつまでも残ることでしょう。
梵鐘の岩澤様、岸佛光堂様、本住寺檀信徒の皆さま、特別志納者の方々、本当にありがとうございました。この火入れ式を兼ねた2泊3日の団体参拝では、山梨県身延の総本山にも参詣し輪番奉仕を致しました。
梵鐘の岩澤様、岸佛光堂様、本住寺檀信徒の皆さま、特別志納者の方々、本当にありがとうございました。この火入れ式を兼ねた2泊3日の団体参拝では、山梨県身延の総本山にも参詣し輪番奉仕を致しました。
火入れ式の様子(フォトギャラリー)
梵鐘取り付け 平成26年(2014)3月28日大安
鋳造して半年程ゆっくりと寝かせることによって、金属分子も落ち着き、より丈夫で深みのある音色となるそうです。3月4日岩澤社長が来られ、金具の再確認をし、28日午前中に岩澤社長さん親子で無事に取り付けていただき、引き渡しの意味で試し打ちを行い、その音色と余韻に大満足でした。
撞き初め式【再鋳式典】 平成26年(2014)4月29日
旧暦の花まつり~釈尊降誕会~を少し早め、総代世話人会と併せて撞き初めの式典を催しました。前日の準備から雨が心配されましたが、雨も何とかなり鐘楼前で梵鐘を除幕して読経と修法を行い、鐘楼を回ってお清めをし、式中に住職が3打撞き初めを行いました。
式典後には、皆さまにも鐘を撞いてもらいながら、檀家さんが作ってくれた本住寺産の椿油で揚げたかき餅と花まつりの甘茶でお接待を行い、美味しいと喜んでもらいました。
本住寺に再び鐘の音が鳴り響く日が来ました。本当に夢のようです。これも檀信徒の皆さまのおかげと感謝申し上げます。
式典後には、皆さまにも鐘を撞いてもらいながら、檀家さんが作ってくれた本住寺産の椿油で揚げたかき餅と花まつりの甘茶でお接待を行い、美味しいと喜んでもらいました。
本住寺に再び鐘の音が鳴り響く日が来ました。本当に夢のようです。これも檀信徒の皆さまのおかげと感謝申し上げます。